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【台湾の中国語】注音符号って何?日本人のわたしが思う「ㄅㄆㄇㄈ」の魅力

【台湾の中国語】注音符号って何?日本人のわたしが思う「ㄅㄆㄇㄈ」の魅力

【台湾の中国語】注音符号って何?日本人のわたしが思う「ㄅㄆㄇㄈ」の魅力

こんにちは、Nodokaです。わたしの台北での生活も2年半になりましたが、台湾の友人から今でも一番よく驚かれるのが、外国人のわたしがスマホやPCで中国語を注音入力していることです。近年、日本の大学の第二言語でも中国語を選択する人が多いので「ピンイン」は聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、台湾で一般的に使われている「注音」は聞いたことがない、という日本の方も多いのではないでしょうか。今回はそんな「注音」とは何か、そして日本人のわたしが思う注音符号を学ぶメリットなどをご紹介したいと思います。

■注音符号とは?

注音符号(ちゅういんふごう, ちゅうおんふごう、チューインフーハオ)とは、中国語の発音記号の一つ。現在は主に台湾で用いられる。先頭の四文字「ㄅㄆㄇㄈ」からボポモフォ (bopomofo) とも呼ぶ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

というように、台湾の人たちが漢字の読み方を確認したり、スマホやPCで文字を入力したりする時に使っている、私たち日本人にとってのひらがなのような存在が注音符号です。
 わたしが初めて注音符号の存在を知ったのは、学生の頃に見た「Starlit(原題:心星的淚光)」という台湾ドラマで、言承旭演じる主人公が中国大陸に渡ってサラリーマンをするにあたって必死でピンイン入力を練習しているシーンでした。それを見ながら「へえ、台湾と中国では入力方法が全然違うのか~」と思ったことをぼんやり覚えています。

台湾のキーボード上には注音符号が書かれています。

■日本人のわたしが注音符号を使うようになった理由

もともと私が中国語を勉強しはじめたときに通った台湾大学の言語センターでは、外国人にとっては覚えやすい「ピンイン」を使って繁体字の中国語を教えてもらいました。台湾でも、外国人に中国語を教えるお仕事をされている人はピンインを習得されているので、注音符号を知らなくても授業中に困ることは全くありませんでした。ところが、台湾の友人と会話しているときに「この漢字ってどう読むの?」と聞くとほとんどの人が注音符号で教えてくれるため、ピンインしかできなかったわたしは、言語交換で台湾人から読み方を教わるのになかなか苦労しました。音を聞いてなんとなくピンインをメモしておき、後で自分で正しいピンインを調べる、といったように手間がかかったからです。

その後わたしは一度日本に戻って就職した後、また台湾に来て働くことになったのですが、当時わたしが働いていた台湾の会社にはわたし以外日本人はおらず、さらにその頃のわたしの中国語はとても仕事で使えるレベルではありませんでした。そのため、台湾人の同僚から中国語を教えてもらうことになったので、これを機に注音を勉強することにしました。もちろん、注音符号を知らなくても台湾での生活に全く支障はないのですが、わたしのように中国語があまりできない状態でいきなり台湾人オンリーの環境で働こうという方、もしくはご結婚で台湾に来られて台湾のご家族と交流の機会が多そうな方は、覚えておくと同僚や家族から中国語を教えてもらうのに便利だと思います。


会社の給湯器の注意書き:
小さな子供も読めるよう「手で直接水を汲んだり、蛇口に触れたりしないでください」
には注音符号でフリガナがついています。

■注音符号のメリット・デメリット

注音符号のメリットは、先ほど述べた「台湾人から中国語を教えてもらいやすい」という点以外にも、「発音がわかりやすい」という点があります。わたしが当時台湾人の同僚から中国語を教えてもらい始めたとき、わたしの中国語はコッテコテの「日本人の発音」だったそうで、日本人と話すのに慣れている台湾人であれば聞き取れるけれども、そうでなければ聞き取ることがかなり難しく、同僚はこれをどう直すかで頭を悩ませていたようです。笑 そして同僚が考えた末の秘策が「注音符号で一から中国語の発音を教えなおす」というものでした。

ピンインだとどうしても頭にローマ字の発音が浮かんでしまっていたわたしにとってこれは、うってつけの方法でした。また注音符号はそれぞれ一文字ずつに発音があてはめられており、見たままを発音するだけなので、覚えてしまえばとっても発音がわかりやすいのです。今もまだまだ発音の課題は山ほどありますが、少なくとも「ちゃんと喋っているつもりなのに全然何も通じない!」という状況は劇的に減ったので、本当に同僚には感謝です。わたしのようにローマ字発音が抜けず、ネイティブに全然聞き取ってもらえない…ということでお困りの方は一度注音符号を使っての発音練習を取り入れてみるのもおすすめです!

一方デメリットの方は、「最初に覚えるまでに時間がかかる」ことと「台湾以外で使う機会がほぼない」ということが挙げられます。こういった理由から、台湾でも外国人に中国語を教える言語センターではピンインを採用しているのだと思われます。

以上、台湾で使われている注音符号について、わたしの経験をふまえてご紹介しました。
長々とそれっぽい理由を並べてみましたが、結局のところわたしは元々台湾が好きで、台湾人が使っているㄅㄆㄇㄈって可愛いな!わたしも使ってみたいな!と思っていたのが、注音符号を使い始めた最大の理由です。笑 もしも興味のある方は、注音符号の一覧表を紹介しているサイトもたくさんありますのでよければ探してみてください!

私たち三宅デザインは、日本と台湾で培った経験を元に、平面デザイン、ウェブデザインを通して、クライアントの悩みを解決しています。どうぞご相談ください。

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記事を書いた人

Nodoka Adachi 営業、進行管理

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