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最近買った平面デザイン・レイアウトに関する書籍5冊(中国語版・日本語版)を紹介します。

最近買った平面デザイン・レイアウトに関する書籍5冊(中国語版・日本語版)を紹介します。

最近買った平面デザイン・レイアウトに関する書籍5冊を紹介します。

最近買った平面デザイン・レイアウトに関する書籍5冊を紹介します。5冊とも、元々日本で出版された本と、その中国語版です。 まず日本のデザイン関連書籍を私が10冊くらい買い、ざっと要点を読んでみました。 その中から、我社の若い台湾人デザイナーたちに役立つかな、と思った書籍の中国語版を買いました。 台湾のデザイナーの方も日本のデザイナーの方も、参考にしてください。
それでは、一冊ずつ紹介しますね。

●「けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本」 「留白的設計美學:活用「留白」的版面配置設計教學本」

まず1冊目は、
「けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本」
「留白的設計美學:活用「留白」的版面配置設計教學本」

この書籍は「余白」を切り口にしていて、清潔感や高級感をもたせる、あるいは洗練されたデザインに仕上げるコツ等がいろいろ載っています。“いまいちさん”と“シュッと先輩”が、カフェや化粧品などのそれぞれのレイアウト例をもとに解説していくというパターンです。見開きで、NG例、OK例のレイアウトが並べられ、次のページにどこがダメなのか、どう直したらよいかが具体的に解説されています。そのアドバイスが非常に的確で、初心者、中級者のデザイナーに役立つと思います。私のようなデザイナーたちを指導する立場にある人間にも有用です。私の場合、若いデザイナーたちに教えるのがそんなに上手くないので、この本を読むと、「あ〜、こんなふうにアドバイスすれば良いのか!」と気づく箇所がたくさんありました。

ポスターやフライヤー(チラシ)だけでなく、カードやパッケージのロゴなども掲載されています。どれも質が高い作例で参考になります。

 

●「ほんとに、フォント。フォントを活かしたデザインレイアウトの本」 「字型設計學:33種字體祕訣,精準傳達重要訊息!」

2冊目は

「ほんとに、フォント。フォントを活かしたデザインレイアウトの本」
「字型設計學:33種字體祕訣,精準傳達重要訊息!」

1冊目で紹介した「留白的設計美學」「けっきょく、よはく。」と同じシリーズです。 “いまいちさん”と“シュッと先輩”が、今度はフォントを切り口としたレイアウト例を解説します。これも非常に質が高く、役に立ちますね。タイトルなどへの英語フォント使用例が割と多く、台湾のデザイナーにもわかりやすいと思います。日本語フォントの例でも台湾の中国語への応用が効くのではないでしょうか。ありそうでなかなかない切り口で、なるほどな〜、とうなりながら読みました。

ただ、中国語版に関しては、大変申し訳無いですけど、ちょっとこのカバーデザインはどうかな?と思います。当社の台湾人デザイナー達にも内容は好評だけど、カバーは不評でした。内容を誤解してしまいそうですね。

 

●「あるあるデザイン」 「版面研究所①:45個設計訣竅,讓提案一次通過!」

3冊目も同じ著者(ingectar-e)

「あるあるデザイン」
「版面研究所①:45個設計訣竅,讓提案一次通過!」

この本ではNGとOK例ではなく、いろんなレイアウトのあるあるネタが掲載されています。レイアウトのアイデアが浮かばないとき、この本をパラパラめくって、あーこういうのあるある、ちょっと応用してみようかな、みたいに使う本ですね、

それにしても、この中国語版のカバーも、ちょっと何というか… 先程の「字型設計學:33種字體祕訣,精準傳達重要訊息!」のデザインを踏襲したもののようですね。

えーいろいろ意見はありますが、次に行きましょう。

 

●「大人女子デザイン」 「版面研究所②心動版面學:53個讓女人下單的設計關鍵!」

4冊目も同じ著者による書籍です。

「大人女子デザイン」
「版面研究所②心動版面學:53個讓女人下單的設計關鍵!」

中国語版は三冊目を踏襲して「版面研究所②〜〜」というタイトルになっちゃいました… アラアラ…
内容は良いですよ。日本語のタイトルそのまま「大人女子」向けの洗練された可愛いさみたいな切り口の、微妙なラインを押さえています。可愛いって言うと、一歩間違えるとチープとか幼稚になってしまうので、こういう切り口の本も良いですよね。

 

●「レイアウト、基本の「き」」 「基本的基本:版面設計的基礎思維」

5冊目は

グラフィックデザイナーの佐藤直樹さんの本です。

「レイアウト、基本の「き」」
「基本的基本:版面設計的基礎思維」

読みやすさ、わかりやすさとはどういうことか? から始まり、全体構成、書体、写真・イラスト・図、配色などについて丁寧に解説してあります。非常に濃い内容です。日本語の文字組みの部分は台湾の方へ応用が効きにくいかもしれませんが、それ以外は台湾も日本も共通ですから、きっと台湾の人にも勉強になると思います。

カバーですが、日本語版は内容をきっちり表した、シンプルで非常に気持の良いレイアウトです。私の持っているのは改訂版ではない方なので帯が青色です(写真は改訂版)。えー中国語版カバーですが、こういうレイアウトを否定するわけではないですが、「まずは基本の基本を押さえる」それだけでレイアウトは良くなるんだよ、という内容が伝わらないのでは、と危惧します。っていうか、やっぱりこれ間違っています。基本の基本じゃなくて、余計な装飾デザインがいっぱいで、本の内容とマッチしてないような気がしますよ。日本語版のオリジナルの雰囲気を活かしたデザインにして欲しかった〜。すごく良い本なのに!

 

 

とりあえず、5冊紹介しました。どれも良い本ですが、特におすすめなのは、

「レイアウト、基本の「き」」
「基本的基本:版面設計的基礎思維」

デザイナー必携です。この一冊の内容をしっかり勉強すれば、良いデザイナーになれるのでは? と思います。

特に台湾の若いデザイナーの人達に、手元に置いておいて欲しい本です。文化の違いや、国民性ということもありますけど、台湾ではどちらかというと、面白いアイデアを盛り込んだデザイン、また過剰なデザインを好むデザイナーやクライアントが多い気がします。それが決して悪いと言うわけではないのです。ただ、伝えたいことをちゃんとわかりやすく表現する基本の技術を学ぶことはすごく大事ということを理解して欲しいです。

我社の若い台湾人デザイナーたちを見ていても思うのですが、基本をしっかり押さえている人は、複雑なレイアウトのものを作らせても上手だし、迷いがないので仕事も早いのです。当たり前のことですが、やはり基本が大事なんです。

 

「けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本」
「留白的設計美學:活用「留白」的版面配置設計教學本」

これも良い本です。切り口も面白いし、特に日本っぽい清潔感のあるレイアウトデザインを学びたい台湾のデザイナーの方に、おすすめです。

 

今後も随時おすすめの書籍を紹介していきたいと思いますのでどうぞお楽しみに。

私たち三宅デザインは、日本と台湾で培った経験を元に、平面デザイン、ウェブデザインを通して、クライアントの悩みを解決しています。どうぞご相談ください。

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記事を書いた人

MIYAKE KENJI 三宅デザイン代表、デザイナー。

個人ブログ◆三宅健司の音楽日記 (ja)

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