ケーススタディ、 ピザトーストのポスターパネルを作る
ケーススタディ、 ピザトーストのポスターパネルを作る
台北、三宅デザインの三宅健司です。フォトショップやイラストレーターでデザインするカフェショップのメニューのケーススタディです。
三宅デザインでは、よくカフェショップや料理店のメニューやポスターなどを作成します。
手順としては
●お客さんとの打ち合わせ、
●そして内部でミーティング、方向性やテイストを話し合う
●手描きのサムネイルを何種か作る。 サムネイルを見ながら、お客さんも交えて討論。
案を絞っていく。
●サムネイルを元に、2種類程度カラーのラフスケッチを作ります。
●再びお客さんを交えて討論し、最終稿のイメージを決めます。
●そして小道具などを集め撮影。
●レイアウト、お客さんと話し合いながら細かい修正を繰り返し完成。
となる場合が多いのですが、時には時間の関係で、カラーラフも作らず、主役の商品の撮影だけ大急ぎで行い、
その後で合成でポスターを作成する場合もあります。
今回は、台北市内の日系カフェのピザトーストメニューの制作過程を例に取り説明します。
上の実績例は、ピザトーストだけを撮影し、後は有りものを合成して作成したポスターの例です。
コーヒーは以前撮影したものの中から、角度の合うものを探し、明るさや影の位置を調整し、合成しました。後ろの、少しぼやけたピザトーストは手前のものと同一の写真です。左右を反転してあります。左上のパブリカとチーズは、やはり有りものから探しました。
●サムネイルを作ります
・有り物の写真だけで、どう合成するか、アイデアをスケッチしていきます。
レイアウトも同時に考えます。
背景画像を作る
●まずは下にひいた布を作ります。
・イラストレータで、全体の絵柄に合うよう暖色系の縦ストライプを作成します。それから、そのストライプの塊を台形に加工します。
・フォトショップに貼り付けます。エンボス効果やノイズ効果を使い、テクスチャーをザラザラした布っぽくしていきます。
・上から白のグラデーションで、遠くほど明るい感じにします。タイトル文字が入る一番上のあたりは特にタイトルが目立つように明るくします。
●ピザトーストやコーヒーを合成します。
・手前にピザトーストを置きます。布の上に、お皿の影をつけます。なるべく自然に見えるよう何度も調整します。
・ホットコーヒーを合成します。同時に撮影したように見えるように影の向きや明るさを調整します。
・上(奥)の方に、ピザトーストを小さくして置きます。同じ写真を並べた感じをなくすため左右逆にします。
影をつけたりぼかしたりして、遠くにある感じに仕上げます。
イラストレータ上でレイアウト微調整
●イラストレータ上で調整
・だいたい出来上がったPSDデータをイラストレータの上に貼り、文字を置いていきます。文字の大きさや位置と写真がマッチするよう、何度か微調整します
・最後に左上のパブリカやチーズなどを置き、ぼかして影をつけます。
・赤いトマトとパブリカがポスター全体のアクセントになりました。
・文字も緑と赤を基調にピザの雰囲気を強調します。
・細部のバランスを何度も微調整して完成です。
もちろん、最初にラフをしっかり作り込んで、実際にものを並べて撮影したほうが、仕上がりの完成度が高いし、シズル感が有り、説得力があると思います。ですが、いつも、そんな時間があるとは限りません。
そんな時は、機転を利かせて、あるもので、いかに説得力ある画面を作っていくかも、デザイナーの力量かもしれませんね。
私たち三宅デザインは、日本と台湾で培った経験を元に、平面デザイン、ウェブデザインを通して、クライアントの悩みを解決しています。どうぞご相談ください。
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