デザインやビジネスに役立つ情報を三宅デザインオフィス台北のスタッフが発信します。

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ケーススタディ 「ライザップ」冊子の台湾向けローカライズについて

ケーススタディ  「ライザップ」冊子の台湾向けローカライズについて

ケーススタディ 「ライザップ」冊子の台湾向けローカライズについて

「ライザップ」とは

台北、三宅デザインの三宅健司です。「ライザップ」冊子の台湾向けローカライズについて書きます。
ライザップは、日本人なら知らない人はいないほど、知名度の高いマンツーマンのトレーニングジムです。ライザップの成功のおかげで、日本では幾つもの似たようなサービス形態のジムができました。

台湾では、まだ日本ほどの知名度はありませんが、着々と人気を広げています。少々、価格が高いので若い会社員の会員数は少なめだと思います。それでも、今までいろんなダイエット方法を試したけどうまくいかず、今度こそ絶対なんとかしたいと思う人は、思いきって多少高くても行っちゃうみたいです。

日本では、何と言ってもTVCM(テレビコマーシャル)のインパクトが絶大でした。知名度の高い芸能人を使った実際のトレーニングとその驚くべきビフォア&アフターの映像を繰り返し放送し、短期間で確実に結果を出したいならライザップ、というイメージを定着させました。キャッチフレーズは「結果にコミットする」ですからね。

冊子の制作にあたって

と言うわけで、三宅デザインで制作したのは、新規会員に配る、もしくはヒアリングに来た人に説明するときに使用する中国語版の冊子です。
実は、依頼前にも中国語版で作られた冊子があったのですが、これが少し見難かったのです。

それで三宅デザインでは、過去のライザップの日本の冊子や、その他参考になる印刷物などを見せていただき研究した後、元々あった冊子のページ数も変えて、再構成しました。分かり難かった図解や、会員には不要と思われる図などは思い切ってカットし、代わりにイメージカットを加えました。更に記事の順番もわかりやすく変え、独立した内容の記事はコラム扱いにして、本来の冊子とは大きく異なる形にしました。
日本の冊子をそのまま訳すのではなく、台湾人向けの食べ物や習慣を取り入れ、ローカライズしました。

ローカライズデザインについて 日本と台湾の条件の違いをはっきりさせよう

レイアウトや配色のスタイルについてですが、デザインにあたってのローカライズというのは、非常に重要です。日本でお金を掛けて、ちゃんとしたデザイン会社に頼んだものなら、そのまま中国語に訳して使えば良いのじゃないの? と言う意見があるかもしれません。それは間違いなんです。いくら日本で通用しても、台湾で通用しないものもあります。

ライザップの場合、日本と台湾では全く条件が違うんです。最初に書いたように日本では知名度が非常に高いし、価格が高いこともよく知られています。その代わりきちんと結果を出す。そう認識している人が多いはずです。でも台湾では、知名度も低ければ、TVCMを沢山出すほどの予算もない。それならば冊子やネット広告で「日本から来た効果抜群のスペシャルなジム感」を出さなければいけません。他にもターゲット層の違いや、競合の違いや、どんなジムが好まれているかの違いも考えなければなりません。

また、ライザップは日本では2003年のオープンですから今年でもう17年目です。初期のライザップと今のライザップの広告や印刷物はかなり内容が変わりました。今の日本の印刷物や広告はことさら高級感を強調する必要がなくなっています。

ところが数年前の台湾進出時、ライザップはどんな台湾のジムよりも高額で、しかもプライベートレッスンという少し特殊なビジネスモデルでした。知名度もそれほど高くはありません。というよりかなり低かったと言ったほうが良いでしょう。

そこで私たちが考えたのは、昔の日本のライザップのような高級感が必要だということです。まずは表紙のデザイン変更です。日本の冊子の表紙は、雑誌風のレイアウトでしたが、これをやめ、もっと高級感、スペシャルな感じを強調することにしました。そして全体的に最初の数ページは黒の背景で高級感を強調し、残りのページも、日本らしい清潔感のある落ち着いた少し年齢層が高めの人向けの冊子(解説書)と言う風に方向性を改めました。

もちろんクライアントから、会員さんの年齢層などの情報も聞いています。そして日本との差異を考えて、台湾の社会の中ではどういう人たちがライザップに行くだろう、行きたいだろう、ということを考えました。更に潜在顧客の方達が冊子を見てどう感じて欲しいのか?どうやったら、彼らの背中を押すお手伝いができるかを考えました。

まとめ

RIZAPは現在台北の中山と信義に2店舗あります。私、三宅健司や弊社の石村もお世話になり 、次々と成果を上げています。

●RIZAP 中山店
住所:台北市中山区南京西路一之二号4階
無料お問い合わせダイヤル:02-2563-3068(日本語可)
●RIZAP 信義店
住所:台北市大安区基隆路二段136号4階之一
無料お問い合わせダイヤル:02-2732-4059(日本語可)
公式サイトリンク:https://rizap-global.tw/

私たち三宅デザインは、日本と台湾で培った経験を元に、平面デザイン、ウェブデザインを通して、クライアントの悩みを解決しています。どうぞご相談ください。

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記事を書いた人

MIYAKE KENJI 三宅デザイン代表、デザイナー。

個人ブログ◆三宅健司の音楽日記 (ja)

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